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中韓の比重見直す好機

中韓の比重見直す好機
 新型肺炎は日本経済における中国と韓国の比重を見直す好機である。例えば、訪日外国客での中国の比率は、安全保障の観点からいくら人口大国でも、19年の30%に対し最大でも15%くらいが無難なところだろう。同様に韓国は反日教育や北朝鮮リスク、人口の少なさ(5000万人余り)などを勘案すると、19年の17%に対しやはり最大5%ぐらいが安全な規模と見積もるべきだ。新型肺炎による観光客の激減と経済の停滞は、安倍政権による過剰な訪日中国人客の受け入れが根本原因だが、災い転じて福となせ。足元の米国による中国外し(デカップリング)や30年後の世界経済を見据えて、中韓の比重が高過ぎる業態は当面減らすことに努力し、賢明にもまだ進出していない企業は今後10年の間に進出の機会を探るべきである。
 本欄はかねてから中韓のリスクに警鐘を鳴らしてきており、とりわけ中国については5年半前に上場企業の持つ中国リスクを検証することを唱え、2年前にも進出は5~10年待つべきとも提案した。これは中国はまだ民主主義国家に成長できておらず、言論の自由がなく情報が隠ぺいされているなどの政治・経済リスクがあるためだ。これに対し、ここ30年間の日本のマスメディアは中国を賞賛し続け、基幹特許は圧倒的に少なく、ゆえにサイバー攻撃を続ける中国の特許数を喧伝したり、元は日本の技術だった5Gのファーウェイを持ち上げたり、安全保障や言論の自由、人権といった見地から観察してこなかったツケが今ここに出ている。こうしたマスメディアに踊らされた企業は気の毒だが、真に知性のある経営者はリスクを回避できていよう。
 米国による日本叩きを受けた日本がここ30年間、中国シフトを強めたのはやむを得ない対応だ。しかし、その中国は成長するに従って変質し、覇権国家にならんとし米国から厳しく叩かれつつある。米中の関係と中国の変革をにらみながら当面は、ASEAN、インドなどの中進国に一層駒を進めつつ、中国の比重を考えるべきである。

(2020年2月26日)

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