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嘘(ウソ)

嘘(ウソ)
 独裁政治や官僚などの権威主義による政治と民主主義政治の違いは、独裁者あるいは国民の一部にすぎない官僚などの権威が政治を推し進めることによる良し悪しである。それはスピード感がある一方で、広く国民から情報が入って来ず、1つの考えに固まってしまい、大きな判断ミスを起こしたり、大きな変化に乗り遅れ、他の国の支配下に置かれることにもなる。これに対し民主主義はいろいろな意見を交換し議論を戦わせた結論により行動するため、政策の遂行に時間は掛かるものの、大きな間違いは起こりにくいと言われている。
 しかしながら民主主義にあっても、議論のもとになる情報が政府与党を利するように隠ぺい、ねつ造されたり加工された嘘(ウソ)データであったら、民主主義は機能せず、結局は独裁政治や権威主義と変わらない。いや、民主主義の装いをして「議論を尽くした末」という責任逃れが可能な分、独裁政治よりもタチが悪いとも言えよう。つまり、ウソの報告は、民主主義の有用性を大きく低下させる重大な犯罪であり、戦争や原発事故など大きな事案によっては殺人などと同様に死刑にも処すべき犯罪である。
 安倍政権については、一定の評価をしている一方で、ウソが多いと感じているのは筆者ばかりではあるまい。南スーダンでの「戦闘」、オリンピック招致の際の「原発事故のアンダーコントロール」、森友・加計問題、外国人雇用拡大法の曖昧(あいまい)さ、そして足元の経済統計問題などなど。必ずしも安倍首相本人の問題ばかりではないにしても、トップのウソや誤魔化しを是とする態度に対応した役人の忖度や犯罪意識の低さが目立つ。そしてそれが原発被害の矮小化による水俣病化、外国人の定住化と犯罪の急増、大規模緩和の副作用の巨大化など大問題に発展することも十分に考えられる。政治家や役人などのウソは重罪とする法改正を直ちに行い民主主義を守るべきであるが、安倍政権ではそれは絶対にできまい。

(2019年3月13日)

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