金融ファクシミリ新聞社金融ファクシミリ新聞

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縄文海進とJT

縄文海進とJT
 縄文海進という言葉をご存知だろうか。縄文時代は現在よりずっと暖かく、それゆえに海面も今より3〜5メートル高く、関東平野などのかなりの平地が海だったことを表す言葉である。つまり、縄文時代から見ればわれわれの時代は確実に寒冷化しており、決して温暖化はしていない。多くの地球物理学者が、実は地球はまだなお寒冷化していると指摘しており、むしろCO2をもっと排出すべきと主張する学者もいることを本欄では何度か取り上げている。しかしながら、ほとんどのメディアはこうした不都合な事実を伝えずに商業主義に乗った地球温暖化説のみを安易に報道し、大勢迎合(たいせいげいごう)による購読者の維持にまい進している。そしてこうした大勢迎合こそが、第二次大戦を敗戦に導き、バブルの発生とその崩壊を生み、社会を大混乱させた大きな要因の1つである。「過ぎたるはなお及ばざるが如し」。人間の群集心理によって行き過ぎた時に、勇気を持って行き過ぎていると言えることがメデイアの大きな役割の1つであると思うがいかがであろうか。
 人類の行動はしばしば極端に行き過ぎる。歴史を紐解けば、ユダヤ人大虐殺、中国の文化大革命などなど数多い。また足元では、温暖化説に加えてタバコ禁煙や過剰で安易な難民の受け入れ、日本では過度な性的モラルの抑制や行き過ぎた株主重視の資本市場などであろうか。とりわけタバコは寛げる嗜好品であることから、禁煙は社会にストレスを生み大麻や麻薬に手を染めやすくなることで、殺人などより大きな社会不安の原因になる。これらはタバコとは異なり幻覚症状や精神障害をもたらすため、平気で犯罪を犯してしまうのである。このため、タバコ禁止と同様に大麻や麻薬の使用を厳罰にすれば少しは問題は減ろうが、先進国の傾向はそうなっていない。日本のメディアは、大麻を解禁する一方でJT(2914)に巨額な賠償金判決を下したカナダの問題を厳しく批判すべきである。

(2019年3月6日)

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